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医療設備を整え、臨床や学術交流を進め、安心できる医療サービスをご提供できるように努めております
白内障
眼球の中の水晶体(カメラのレンズがあたるところ)がさまざまな原因で白く濁ってくる病気です。曇りガラスを通してみえるように、かすんで見えにくくなる、以前にくらべて光がまぶしくなるなどの症状がでます。
点眼薬や内服薬で進行を遅らせることは可能ですが、一度濁ってしまった水晶体を透明な状態に戻すことはできません。したがって白内障を治療して視力を良くするには、現在のところ手術が唯一の方法です。
濁ってしまった水晶体の代わりに使用する眼内レンズには、現在単焦点・多焦点のレンズがあり、最近では乱視の矯正が可能な乱視用眼内レンズも普及しています。
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緑内障
緑内障は、眼圧(房水の水圧)が高くなることで視神経が障害をうけ、見える範囲が狭くなる病気です。房水とは眼内を循環する体液で、その出口の目詰まりなどで、房水の出ていく量が作られる量より減ることで、眼圧の上昇が起こることいわれています。
初期段階では、自覚症状がないことが多く、治療には早期発見がとても重要です。当院では、「HRT視神経乳頭解析」や「ハンフリー(コンピューター視野計)」を導入するとともに、緑内障の発見に役立つ「ブルーオンイエロー視野測定機器」も平成20年にバージョンアップし、さらに早期発見に努めています。
また、緑内障は眼圧を十分に下げることで改善や進行予防ができる可能性があります。当院では、患者さんができる限り負担の少ない方法で治療できるよう、「SLTレーザー」と呼ばれる眼圧を下げることができる機器を新たに導入。「房水」の流れを良くするために、「線維柱帯切除術」という手術も行っています。
緑内障の方が白内障を発症した場合には、手術時の眼圧の管理がとても重要になりますが、超音波白内障手術装置「センチュリオン」を使えば手術中の眼圧を一定にコントロールし、目への負担やリスクを抑えることができます。
緑内障の経過観察
当医院では、精密な解析で微細な変化も捉えて、診断・処置を行っております。
緑内障は、網膜と視野(見える範囲)・眼底写真などの複数の情報で診察を行います。
異なる複数の検査データを複合的に解析し、診断・処置後のデータを迅速に表示します。
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眼底疾患
「眼底」とは、網膜のある眼球の奥の部分をいいます。この部分に異常が生じることを「眼底疾患」といい、「糖尿病網膜症」、「網膜静脈閉塞症」、「黄斑円孔」、「黄斑前膜」、「加齢黄斑変性」などがあります。初期段階では自覚症状がない場合が多く、定期的な検査が大切です。
当院では、光干渉断層計「OCTシラス5000」を導入しており、網膜の内部の構造を高解像度(10ミクロン以下)で撮影することができます。また、網膜の光に対する反応を記録する「ERG」(網膜電位図)を用いて、さまざまな疾患を精密に分析できます。
造影剤を血液に投入する際、ごくまれにアナフィラキシーショックを起こすリスクがあったのですが、「OCTシラス5000」には造影剤無しで無血管や毛細血管の消失を観測できるOCTアンギオを搭載しております。すべての症例に適応できるわけではありませんが、患者さんの負担軽減に繋がっています。
治療においても、抗VEGF抗体治療、新しい機器を導入しています。レーザー治療では、「ダイ(dye)レーザー」により、病気別に照射波長を変えることで有効にレーザーを照射することができるため、急性期の眼底出血に対しても丁寧な治療を行うことができます。さらに、眼球に小さな孔をあけて硝子体を取り除く「硝子体手術」では、「コンステレーション27G」を用いて、従来の約0.5mm(25G)よりも孔の小さい約0.4mm(27G)の切開で手術を行えるようになりました。これにより、眼球の負担が少なく、術後の炎症も軽く済みます。
また、コンステレーションには1分間に1万回転が可能な超高速カッターを搭載しており、より負担の少ない手術が可能になりました。
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網膜疾患の解析
網膜とは外界の光(視覚刺激)を感じ取り、視覚情報に変換するという重要な役割を担っています。
網膜の障害は見え方の変化や視力低下、最悪の場合失明につながる可能性があります。
当医院では、OCT(光干渉断層像撮影)での検査、診察室での解析が可能で、微細は変化や病変を見つけ出すことが可能です。
当医院では、クリーン度クラス10000を満たした手術室にて処置・手術を行えることと、手術前・手術後の網膜の状態を解析することで、早期発見・早期治療、患者さんへのわかりやすいご説明を行うことが可能です。
弱視・斜視
弱視とは眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても視力が出ない症状です。視力の発達時期にある乳幼児期に、近視や遠視、斜視などがあると、目から得られる映像はピントがずれ、不鮮明になります。この状態に6歳くらいまでに気付かずに放置していると、不鮮明な映像を省き続けるという脳の習慣が確立され、無意識のうちにその目を使わなくなって視力の発達が妨げられてしまいます。小児弱視は注意していても外見ではなかなかわからないため、発見するには眼科健診を受けることが大切です。
斜視とは物を見ようとする時に、片目は正面を向いていても、もう片目が違う方向を向いてしまっている状態です。斜視の原因のほとんどは、目を動かす筋肉や神経の異常によるものや遠視によるものです。
斜視・弱視は早期発見、早期治療が大切です。神経質になりすぎる必要はありませんが、少しでもおかしいと思ったら、日本眼科学会認定眼科専門医に相談しましょう。
当院では、視能訓練士が在籍し、シノプト検査などの視機能の検査、斜視や弱視の子どもたちの正常な視機能を取り戻すための訓練と治療を行っております。
視能訓練士による訓練
小児眼科検査
シノプト
加齢黄斑変性
加齢黄斑変性とは年齢を重ねるとともに網膜色素上皮の下に老廃物が蓄積し、直接あるいは間接的に黄斑部が障害される病気です。
この加齢黄斑変性は、一般的には馴染みの浅い病名と思われておりますが、欧米では成人の失明原因の第1位となっております。日本でも高齢化及び生活の欧米化に伴い、近年著しく増加してきております。日本では失明原因の第4位の病気となっており、高齢になればなるほど多くの方に見られる病気となっております。
当院では、東京慈恵会医科大学の後輩で、現在はシンガポールで眼科医長を務める岡野喜一朗医師を招聘。加齢黄斑変性症外来を月に一回行っております。
加齢黄斑変性症外来では、「ルセンティス」「アイリーア」という薬剤を用いた硝子体注射治療を実施。また、より強い作用が期待できる新たな国産薬剤の治験も開始しています。
眼形成外来
当院では毎週第3金曜日に東京慈恵会医科大学の松田医師を招聘。月に一回第三金曜日に眼形成形成外来を行っております。
眼科形成外来では、まぶたの治療を行っております。年齢と共にまぶたの皮膚だけがたるんできたり、おでこの筋肉が弱くなり、まゆげから皮膚がたるんでくる状態を老人性偽眼瞼下垂と呼びます。一見、眼瞼下垂と間違えられることがあります。この場合、治療法はまぶたが垂れ下がってきた部分の皮膚を手術で切り取ります。
加齢によりまぶたの瞼板や皮膚との結合が緩んでまぶたの筋肉がたるむことを老人性眼瞼下垂と呼びます。治療法は手術により筋肉を短くしたり、糸でまぶたを吊り上げる事により元の状態に近づけることが可能です。
また、当院では逆さまつ毛、内反症手術、外反症手術なども行っております。
その他内視鏡を用いた内視鏡下涙道手術を行います。
- 涙で視界がぼやける
- めやにがたまりやすい
- 涙で眼鏡のレンズが曇る
など涙の排水が悪くなってしまい上記のような症状を引き起こします。症状を放っておくと細菌に感染し、炎症を起こすこともあります。当院では涙道の中に内視鏡を挿入直視下で狭窄部位を治療する涙道内視鏡を導入しています。